エグゼクスヴァーダイン(Exzex Verdyne / 执行核体维尔代因)

エグゼクスヴァーダインは、エグゼクト大総統ゼノヴァが騎乗するケルバーダインである。
MC0022年に開拓村ドーファルインで急造されたオリジナルヴァーダインエグゼクスを重ね、進化の末に到達した姿。
何百回ものエグゼクスを経た MC0040年の本機は、もはや単体のケルバーダインではなく、エグゼクトの思想そのもの、その怨念そのものが型となった群体とも言える存在である。

プロフィール

項目内容
分類エグゼクスケルバーダイン(ヴァーダイン系統の到達形)
所属エグゼクト(大総統機)
騎乗ゼノヴァ・エグゼクス
原型機オリジナルヴァーダイン(MC0022、開拓村ドーファルイン製)
モチーフティラノサウルス(旧人類が誕生するより前に絶滅した恐竜)
塗装赤黒のエグゼクトカラー(MC0022年の急造時から不変)
主要武装死電粒子砲、長尾、手足のツメ

機体解説

原型機の面影は、頭部とカラーリングにしか残っていない。かつてのヴァーダインの胴体が、そのまま現在の頭部のメインブロックとなっている。

原型機となったヴァーダインは、エグゼクト統一戦争のさなか、戦死した仲間のパーツをエグゼクスしていくことで、戦いごとにその姿形を変えていった。竜の姿となったのは統一戦争の後期である。

モチーフに恐竜が選ばれた経緯

ミキシングワールドにおいては、生き残ることこそが最大の優越性であると考えられている。ゆえに絶滅生物、とりわけ旧人類が誕生するよりはるか以前に絶滅した恐竜は、弱く愚かな生物であるとされてきた。ゼノヴァがなぜティラノサウルスという恐竜を進化したヴァーダインのモチーフに選んだのか、当初は疑問の声も多かった。

だがその絶大なパワーは、エグゼクト最大勢力であったグペイン派を破り、エグゼクトを統一してみせた。機体はエグゼクトの象徴となり、同時に絶滅生物への評価も一変して、それらをモチーフとしたエグゼクスケルバーダインの研究が進むようになる。

武装・装備

死電粒子砲

本機が持つ最強の武器。ミキシングワールドの上空には、生物やケルバーを触れるだけで死や発狂に追いやる死の電波が満ちている。本機はこの死の電波を背部エジェクターから取り込み、圧縮し、口から解放する、極めて強力な光線兵器である。

  • 圧縮された死の電波は、触れたケルバーや物質を分解し、霧散させる
  • 分解しきれないほど巨大な物体であっても、そのエネルギーの衝突が絶大な破壊をもたらす
  • ほんのわずかに接触するだけでも危険な死の電波を取り込みながら、なぜ本機が平気でいられるのか、その原因は不明
  • 連発はできない。発射には一定のチャージ時間を必要とする

長尾

長い尻尾はムチのようにしなり、その一撃はリザレクトの大型ケルバーダインすらバラバラにする威力を持つ。

手足のツメ

手足のツメも強力な武器。原型となったティラノサウルスよりもはるかに太い腕は、意外にも器用に動く。一見鈍重に見えるが、速さを尊ぶヴィス族のケルバーダインすら追いつけないほど素早い動きも可能であるとされる。

SNTペグ

全身には、SNTペグが何十個も装着されている。SNTペグとは、旧人類が衣類を乾燥させる際、風で飛んだり落ちたりしないよう留めておくためのクリップである。エグゼクト製ケルバーダインに多用される素材。

本機の多数のSNTペグは、そのすべてが戦死したエグゼクト兵のケルバーダインのパーツであり、すべてエグゼクスによって装着されたものである。

塗装

RICは赤黒のエグゼクトカラーであり、MC0022年に開拓村ドーファルインで急造されたときから一度も変わっていない。何百回のエグゼクスによって全身のパーツが入れ替わってなお、黒と赤であり続けている。

来歴

  • MC0022:開拓村ドーファルインでオリジナルヴァーダインとして急造される
  • MC0024〜MC0029(統一戦争):ゼノヴァは常に前線で本機とともに戦い、その戦いぶりは味方の士気をおおいに高めた。戦死者のパーツのエグゼクスを重ね、統一戦争後期に竜の姿へ到達。グペイン派を破りエグゼクト統一を成す
  • MC0030:エグゼクト統一宣言の直前に姿を見せたのを最後に、以後姿を見せなくなる。前線を退き内政と統率に専念するためと考えられた。また、あまりにも多いエグゼクス回数により精神と肉体に限界が来ており、もはやケルバーダインに騎乗して戦うことができない、という見方も有力であった
  • 完全戦争:ゼノヴァのヴァーダインはすでに過去のケルバーダインであると考えられていた
  • MC0040:第三次リザレクティア総攻撃において十年ぶりにその姿を現すリザレクティアを陥落させ、リザレクト二代目国王ローガスが駆るガルガンチュアケルバーダイン「クロノス」と壮絶な戦いを繰り広げ、ついに残されていた旧人類の肉体の80%を滅することに成功した

司令官であり首長でもある者が前線に立ち続けることは、その戦死という危険と常に隣り合わせでもあった。

第三次リザレクティア総攻撃・東門突破(MC0040)

MC0040年、復活都市リザレクティアの内側に突如としてエグゼクト軍のケルバーダインが湧き出した。最下層の貧民街、ギチの巣穴から噴き出した部隊は、略奪も破壊もせず一直線に東門の開閉機関へ殺到する。狙いは内側から門を開け、外で待つ本隊を招き入れることにあった。

三つの門のうち最も手薄な東門=エリシウム門で守備隊は開閉機関を奪い返し、門を閉じきる寸前まで押し戻す。しかしその最後の隙間に、門外から死電粒子砲が突き刺さった。七十年あまり一度も開くことのなかった開かずの門は内側へ弾け飛び、瓦礫を踏み越えて本機が姿を現す。

ゼノヴァはリザレクトの民に向けて演説を行い、エグゼクト軍は都へ雪崩れ込んだ。本機は都の中枢へ進み、エジェクターに降り注ぐ光の粒を吸い込んで死電粒子砲をチャージし、リザレクトの中枢へ向けて放った

この夜の東門での攻防については、リザレクト側の守備隊員による一人称の記録が残されている。

リザレクティアの三つの門

リザレクティアの門は三つである。南の正門イシディス門、西のシルチス門、そして東のエリシウム門。北に門はなく、山脈がそのまま壁となっている。

本機が破ったのは、このうち東のエリシウム門である。三つの門でいちばん手薄で、守備は閑職とされていた。エリシウムは古い言葉で「楽園」を意味し、AD2366年にガイストダイン事件の責を負わされた者たちが「開拓団」の名目で東門から荒野へ送り出されたとき、彼らがせめて楽園へたどり着けるようにとの願いを込めて名付けられたものである。追われた民は七十余年をかけて、その門から帰り着いた。

門の構成と命名の詳細は リザレクティア を参照。

ギャラリー

機体


全身像・前方から(実見確認 2026-08-25)


全身像・側方から(実見確認 2026-08-25)


SNTペグの拡大(実見確認 2026-08-25)


頭部(実見確認 2026-08-25)

東門攻防(MC0040)


閉ざされた巨大な門(実見確認 2026-08-25)

記録

関連項目

外部リンク