ケルバーダイン グロッド(Grod / 格罗德)
グロッドは、AD2349年製造のモールタイプ(対地中型)改修機である。
RIC(リアルイマジネイティブコーティング)理論の初実証機であり、ケルバー塗装による性能向上メカニズムを発見した歴史的機体。
プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | モールタイプ(対地中型)の改修型 |
| 製造年 | AD2349 |
| 設計者 | シェラルド・グペイン |
| 主要武装 | 円筒ドラム型打撃武装(右腕)/ドリルアーム(左腕) |
| 塗装 | 赤銅色+黒のメタリックカラー(RIC初実証) |
| 受賞歴 | KDMC大賞 |
概要
設計者シェラルド・グペイン(「テペーニンの再来」と謳われた再生構築士)の初期の代表作。モールタイプ(対地中型)の改修型として位置付けられる。
2340年後半は野生動物の脅威が弱まりケルバー人口が増加していく時代。当時のケルバーダインは野生動物への視認性を下げるグレー寄りの地味な色が主流だったが、ガット討伐戦のブリアード解析と数々の戦いの経験則から「同じケルバーダインでも彩色により性能が変化する」現象が次第に明らかになっていた。
シェラルドはこの現象がケルバー素体の本能的な習性(H.テペーニン博士がケルバーに埋め込んだプラモデル愛好嗜好)に由来することを見抜き、当時「不向き」とされていたメタリックカラー塗装を本機グロッドに施して効果を実証。シェラルドはこの効果を「RIC(Real Imagenative Coating)」と命名した。
野生動物駆除・討伐デモンストレーションの場で直径30cmの巨岩を一撃で粉砕し、見物ケルバーたちを唖然とさせた。本機は後にミキシングワールドのケルバーダイン専門誌「ケルバーダインジャーナル」主催のKDMC(ケルバー・ダイン・ミキシング・コンペティション)大賞を受賞。以後のケルバーダインの彩色多様化の起点となった歴史的機体である。
後年、モールタイプの強化型として2360年代まで各地で多用された(オーヴォル参照)。AD2364年にはスフィアエッグ守備隊のグロッドがグラッズドレアに捕食される事件も記録されている。
RICの実証(AD2349)
AD2349年の野生動物駆除デモンストレーションで、メタリックカラーのグロッドは直径30cmの巨岩を一撃で粉砕した。「反射光で野生動物にすぐ発見される、まったくの無意味な若者の遊び」と見ていた見物ケルバーたちの前での実証だった。

赤銅色に輝く鉄塊の一撃が、直径30cmの巨岩を打ち砕く
飛び散った破片が降り注ぐ中、見物していたケルバーたちがあわてふためく
── バトルストーリー第3話「過ぎたる力」

デモンストレーションの後、見物ケルバーの一人が残した言葉がこの時代の転換点を象徴している。
「この力……何に使うんだ?」
800年以上前、生身の巨人たちは金属で出来た「鎧」を着て互いに争ったという
もう、よほどの辺境でも無い限り、昔のように動物のエサになることもなくなった
岩をも砕くその力は、一体誰に向けられるのか?
── バトルストーリー第3話「過ぎたる力」
本文の全文は公式サイトの原典記事に掲載されている(記事末尾の外部リンク参照)。
外観
全体シルエット
- モールタイプ/重戦車フォルム:ずんぐりとした重量級ボディ。対地中戦闘向け
- 全高は低く、横幅と前後長が大きい構成
配色
- 赤銅色(メタリックカラー)+黒の二色メタリック塗装。当時は「不向き」とされていた金属的彩色
- 反射光が強く野生動物に見つかりやすい欠点を抱えるが、RIC効果による性能向上を優先した設計
各部
- 頭部:頭頂から背面にかけて放射状のブラシ/櫛形パーツ。哺乳類のたてがみを思わせるモヒカン構造
- 胴体:中心部に大型の放射状ファン/タービン構造。太く厚い装甲で覆われた重戦車調
- 左腕:細長い金属パイプ/ドリルアーム
- 右腕:赤銅色の大型円筒ドラム+ハンドル形状の打撃武装
- 脚部:短脚に橇型/パッド型の大型ベースを装着した接地構造。重量と打撃反動に耐える低重心姿勢
武装・装備
- 右腕:赤銅色円筒ドラム型打撃武装 — 一撃で直径30cmの巨岩を粉砕
- 左腕:金属パイプ/ドリルアーム — モールタイプとしての地中掘削用とみられる
再生構築機構
- RIC理論初実証機:ケルバーの塗装による性能向上メカニズムを実機で発見した最初のケルバーダイン
- → RIC の発展における転換点
ケルバーの開発者であったH・テペーニン博士は20世紀後半から21世紀中盤にかけて流行した、プラスチック製の組み立て模型「プラモデル」の熱烈な愛好者であった。テペーニン博士はケルバーの構成要素の中に、自分の趣味を好むという要素を与えていたのだ。
そのため、「プラモデル」でかつて高く評価されていた塗装で美しく塗り上げられたケルバーダインに騎乗すると、ケルバーの意識が高揚し、ミキシンクロレートに頼らない性能向上が見込めるのだ。
── バトルストーリー第3話「過ぎたる力」
来歴
- AD2349:シェラルド・グペインが設計・製造(2340年後半、野生動物の脅威が弱まりケルバー人口増加期)。騎乗者は名前の伝わっていない若いケルバー
- デモンストレーションでRIC効果を実証、後にKDMC大賞を受賞
- 強化型モールタイプとして2360年代まで各地で多用される
- AD2364:スフィアエッグ守備隊配備の1機がグラッズドレアに捕食される
ギャラリー

グロッド全体像(赤銅色メタリックカラー)
機体解説

前面より。左腕のアームと右腕の赤銅色ドラム、頭部のたてがみ状ブラシ

正面像。胴体中央のファン構造と橇型ベース



側面より。赤銅色のメタリックカラー

後方より

グロッド設定画
記録
- バトルストーリー第3話「過ぎたる力」(AD2349)=公式記事:ケルバーダイン グロッド(2023-05-27)
- グラッズドレアによる捕食(AD2364)=グラッズドレアの記録を参照
制作背景
- 作中のコンペティション「KDMC」は、現実の参加型コンペKDMC(2025年〜開催)と意図的に同名・同概念になっている。
- 塗装は赤銅色+黒のメタリックカラー。作中の「キズやホコリがつくとメタリックカラーの完成度が落ちる」「服を着るとホコリが舞う」という台詞は、実際のメタリック塗装の作業上の注意点がそのまま世界内の対話になったもの。
関連項目
- RIC(本機が初実証)
- シェラルド・グペイン(設計者)
- H.テペーニン博士(RICの根本原因=ケルバーへの嗜好埋め込み)
- オーヴォル(モールタイプの祖型)
- グラッズドレア(AD2364に本機系統の1機を捕食)
- KDMC(大賞受賞)